松浦直巳歌集『あぶら虫の唄』

定価:2,750円(税込)

判型:四六判上製カバー装

頁数:236頁

ISBN978-4-86629-394-3

第一歌集。

 

生活と日本を詠えと啄木の「食(くら)うべき詩」はそこにこそある

 

 

歌集名がなんともと思わせてしまう。しかし、と言おうかここにこそ作者の思いが込められていることに、この歌集を読み終えて十分に気がつくことだと思う。

それは「実人生を歌う」「珍味、ご馳走ではない」「『必要』な詩という事」と言った「石川啄木の「食うべき詩」を地でゆくことになっている。

ーー小石雅夫 《歌集『あぶら虫の唄』に寄せて》より

 

 

<引用五首>

 

幸せという字は辛さに蓋をするされど一人で蓋は出来ない

 

洗えども匂いの消えぬ菜っ葉服皮膚に馴染みしあぶら虫かな

 

排熱に意識朦朧研磨室塩を噴きつつ塩を舐めており

 

ガマフヤー捨て石の島沖縄で十八万柱の骨を堀り継ぐ

 

パンプキン模擬爆弾を落とされし「島田空襲」夏めぐり来し