
定価:2,640円(税込)
判型:四六判上製カバー装
頁数:174頁
ISBN978-86629-372-1
ますますの自らの世界を展開した、刮目の第七歌集!
<あとがき より>
七冊目の歌集になる。この期間中は丁度、新型コロナウイルス禍の渦中にあたり、今もマスクを手放せないでいる。その影響は、内外ともにあり、作品にもすくなからぬ翳をおとしている。
<引用五首>
ぶちまかれたる大量の兵器にてすがた見えねば世界がおびゆ
どうみても春はすべてが寂しくて遠い過去から波うち寄せぬ
胸の内にも白きもの降りしきりきさらぎはわが生まれ月なり
眼のとほり鼻の通りのよき朝の窓をひらきて摂り込めり世を
翳のないやさしさなんて信じない日向は避けて生きてきたのだ