
定価:2,530円(税込)
判型:四六判並製カバー装
頁数:206頁
ISBN978-4-86629-351-6
第二歌集!
歌の重層性、固有名詞の活用、過去を含む現在の時間の表し方、写実と造形性等々。さまざまな可能性をもった伊藤さんの歌が今後どのように進展し発展してゆくのか、愉しみに見守りたい。
ーー三枝浩樹 「解説」より
<引用5首>
そにどりの碧瑠璃坏(へきるのつき)よわがもとへ流沙をはるか飛び越えて来よ
花ぐわしさくらの白きひとひらに乗りて飛びゆくちい小(ちい)さ神(がみ)見ゆ
往古この碧きグラスを奪いたる記憶還りて われは盗賊
使わなくなりて幾歳この里を治むるごとく配水塔立つ
バス停に遠く見ておりセキレイの尾にアスファルト叩くしずもり