鈴木恵子歌集『久遠の学舎』

定価:2,750円(税込)

判型:四六判上製カバー装

頁数:176頁

ISBN978-4-86629-221-2

第一歌集!

 

この生徒(こ)らと過ごしし日日(ひび)も人生(ひとよ)にて

裁断せずに記憶とせむか

 

評論集『平成データ短歌論』を著者にもつ歌人が、教師時代の三十年を振り返って詠んだ第一歌集である。実は、私もある時期まで教師を目指していたのだが、こんな<先生>になりたかったな、と心底思う。  ー帯文 黒岩剛仁ー

 

 

 

 

迸る噴水のごと湧きあがるこころとあひぬ教師となる日

 

少年よまつすぐに立てまがりしはわが支へ棒のみじかきゆゑか

 

「先生も大変だよね」なにげなき言葉にたぢろぎ委員長をみる

 

満開の枝垂桜のかがようてたむくさまなるわが離任式

 

駆けあがるまだ駆けあがる始業ベル鳴りやまぬうちに教室へ 夢