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判型:四六判上製カバー装
頁数:210頁
定価:2,500円(税別)
ISBN978-4-86629-210-6
第四歌集!
見わたせばとりどりの花咲ききそふ我しらずして歌口ずさむ
身めぐりの樹木や花々、鳥や虫たちをじっと観る。聴き耳をたてる。
森羅万象、呼吸している。歌を口ずさむように、呼びかけるように。
四季の移ろいこそが歌の時間、流やまぬ生を受け止める浄福だ。
春 かいつぶり三羽のひながかたまりてゆらゆらうかぶ春の日のあくび
夏 あめ色のうつせみぐつと樹皮つかむ生をきざみしあかしのごとく
秋 金色の銀杏並木をゆく人のほほのほのかに黄に染まりたる
冬 雪囲ひのぼたんの側に水仙の小さき花の凛と咲きゐる