田川喜美子第二歌集!
的確な描写、強い定型意識、批判精神、ユーモアなど、竹山広から学んだものは数知れないと思うが、すべての基本は見ることにあるのではないだろうか。
ー藤島秀憲・解説よりー
『何処へ』より5首
田川さんのさんの発声低くして竹山広の声はこだます
七十五歳の相聞歌よししんしんとお息吸ふて読む『千日千夜』
ぼんやりと煙草をふかしゐる夫が知らない人に見える夕くれ
晩年の私をさがすやうにして日くれて窓の硝子を磨く
目が合つて待つてくれるは長崎の百円電車よ春の町ゆく
判型:四六判上製カバー装
頁数:204頁
定価:2500円(税別)
ISBN 978-4-86629-096-6