25日 3月 2016 小宮山玉江歌集『葡萄棚の下で』 夕立の残しゆきたる大き虹峡(かひ)の山から山をつなぎぬ 欅の木遠くけぶりて空白しひたすらなりや今日降る雪は 手入れ終へ葡萄畑の棚の下つかれの淀むごとき夕暮れ 一瞬に奪はれし命 延命に生かされし生 思ひみるなり 流れきてここに芽ぶくかくるみの実千曲(ちく)川(ま)に春の水の流るる 農に生き、農に親しむ。 夫ともに葡萄棚の下で汗を流した日々。 そして、夫の看取りの日々と永久の別れ。 長く辛い時を経て、いのちの輝きを取り戻すまで、歌のしらべはみずみずしい葡萄の果汁そのものである。 四六版上製カバー装 2400円・税別 tagPlaceholderカテゴリ: 新刊歌集歌書, 日記, こ, 2016