梅本武義歌集『仮眠室の鳩』

誤爆なぞ当然のこと見つつ注す目薬さえもまともに落ちず

明らかに我も要らざる一人なりリストラ策を練りつつおれば

ひよどりの遠啼く夕べ腕を振り脂肪燃焼志願者歩む

山畑に竹を燃やせば谺して火遊び好きの孫ら駆け来る

洗濯物干す妻どこか若く見ゆ貴重なるかなこの窓の位置

 

梅本さんの歌にはどことなくユーモアがある。客観的に自己をみる姿勢が戯画的な表現につながるのか。この余裕、大人の男を感じさせる。「大人の男歌」である。

久我田鶴子・跋より

 

四六版上製カバー装 2400円・税別