岡本育与歌集「秋なのに秋なので」

眉月の風に飛ばされそうな空張り付くようにその位置保つ

全(まった)かるものの少なきこの世にて水面を照らす落暉の豊かさ

生きている喜び素直に歌いつつ如月の空に初雲雀鳴く

地の底に宇宙の音の生(あ)るるごと水琴窟の音は透明

星光を小さき花びらに受けながら夜を白々と秋明菊咲く

 

英語版も出してきた著者の第六歌集。不穏な時代にあって、危機意識が風化されていくことを怖れる。あらためて自然のもつ生命力に帰依することで、想像力を培う実像。

篠弘

 

四六版上製カバー装 2500円・税別

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コメント: 2
  • #1

    寺沢光三 (月曜日, 14 3月 2016 17:46)

    日本語と英語で書かれた短歌をフイリピンの女性に差し上げたところ大変喜ばれました。あ「失礼ながら、わかるでしょうか?」聞いた処「分かりますよ」と言われました。ホット安心やら嬉しいやらでした。文学や歌は国や人種が違っても共通するものがあるのだと、実感しました。

  • #2

    寺沢光三 (月曜日, 13 6月 2016 11:41)

    優良歌集賞の受賞おめでとうございます。何時も御活躍の事、敬服致します。
    産業医をしている会社の健康診断で、今年から、ストレステストを実施、「何時も緊張感が有って、イライラすることが多くなった」を、It was always tense, was often irritated and was.書いた処、少しトゲがあるように、感じられるので、優しく!と言われ困ってしまいました。ニューアンスは私には分かりませんのでね。英語のニューアンス(フイリピンの)。