27日 5月 2013 中井龍彦歌集『憑樹』 霜柱踏みてし行かむ過去世より憑き来たる者われとわが影 人と熊折り合へず棲む森ゆけりどんぐりの唄くちずさみつつ 望郷の想ひも持てず山川にへばりつき棲む苔のごとしも 苦しめる顔のやうなる木の株の洞(ほら)に一輪花を手向けぬ 吉野美林の村、黒瀧郷赤滝。代々続く山守の家を継ぎ、過疎化していく故郷を出ることなく、その地から歌を発信し続ける。荒き山人の血脈と純なる詩人の魂魄をもって。 青年期を前川佐美雄に、 壮年期を前登志雄に師事した歌人の 霊異に満ちた世界! 四六判上製カバー装 2530円•税込 tagPlaceholderカテゴリ: 新刊歌集歌書, 日記