中沢明子歌集『花豆のうた』

カナカナの声脳天に落ちてきて生きるというはこんなにひとり

小春日和の縁のすみにはいつの日か選り残したる母のいんげん

鹿島槍登る約束きみはして私は今も待ち続けている

細長き爪は父より受け継ぎぬ押さえきれない感情なども

 

八ヶ岳南麗は豊かな自然

そこに暮らす生活のなかから

うたが生まれた

 

四六版並製カバー装 2010円•税込