岡本尚真歌集『残照の空』

うみ山のあはひほのかに霞ひき家並ぬむるふるさとの昼

からりからり朴の枯葉のすべる音聞きつつ独酌の酒あたたむる

 

 

残照の空。茜色をはらんだまばゆい光のゆらぎ。

その空を泪ぐましいばかりに仰ぐ作者がいる。

はや八十路を歩む老いの姿。

されど、この命。生かされてあればこそ、

歌もろともに森羅万象なべて輝け!

 

A5版上製カバー装 2730円•税込