25日 3月 2011 中西敏子歌集『天のみづおと』 飛魚は空とぶ形に売られをり夕暮れどきの小さき市場 この春のいのち終へたる花びらを川はやさしく彼岸へ送る 惹かれたる薩摩切子の藍色はたとへば死後に見る空の色 中西敏子さんの歌に良質の透明感があるのは、その人生を誠実に懸命に生きてきた証が伝わってくるからである。 歌から現れてくるのは、どこか悠然としたところがあり、作品にも意志の強い自立した女性像がある。 山名康郎 跋より 四六版上製 2625円税込 tagPlaceholderカテゴリ: 新刊歌集歌書, 日記, 好評歌集, な, 2010