長嶋浩子歌集『遊水池』

遊水池の空と水とのあはひ融けうるむがごとき明るさをたたふ

まなかひに囀り止まぬ黄鶲の呼ぶがにひとを求めたきものを

ごろすけほう、ごろすけほつほと呼び交はすここそ言葉闇を濃くする

 

鳥を詠んだ作品が多い。それもかなり専門的な生態や、

普段見かけぬ鳥が多いのである。鳥だけでなく、

花や草木など「自然」に向きあう姿勢には、氏独特なものがある。佐藤千代子(跋より)

 

四六判上製カバー装 2625円•税込